とにかく一目惚れでした!いままでに見たことのない釉薬の色をした、シンプルな器たち。なんとも言いようのないグレーとパープルとブルーが入り混じって薄墨を流したように器の中を漂っています。
お話を聞くと、やはりこの色を出すのにかなり試行錯誤なさったとか。で、どうしてこの色だったんですか?と、興味をおさえきれず質問すると、「グレートーンの色味が好きなのと、微妙な自然の中にある色を出したかったんです」と優しく、温和に答えてくださいました。
奈良県の吉野郡の自然の中で暮らしながら作陶なさっている鈴木さんならではのイメージの広がりが釉薬の中から伝わってきます。
ガラス釉のつるんとした表面にまわりの景色や風の流れが映り込んで、それも含めて器の色になっている感じがします。
鈴木さんは自然の中の時の移ろいに興味があって、人の力では予測できないことが介在することが好きなのだそうです。
まさに、鈴木さんの作品は微妙にみんな違う色をしています。それは見たことの無い色との出会いでもあります。盛る料理との相性も楽しめます。ぜひいろいろ試してお使いください。
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