左藤さんの作るガラス器は、懐かしく暖かい印象です。お話を伺うと、やはり昔のガラスの色が好きで、それにこだわって製作されているのだそうです。どうりで、いつか何処かで出会っていたような、記憶の引き出しから探しあてたような気持ちになるガラス器たちです。 沖縄で修行なさったのもリサイクルのガラスを使って作ることを大切に考えていらっしゃる証拠です。何かのビンとして勤めを終えたガラスをもう一度私たちの生活にもどしてくださる作業は、とても想像力を必要とすることに思えます。センスの無いリサイクルほど困るものはありませんから。
左藤さんの作るガラス器は、思わず手に取って感触を確かめたくなります。つるんと優しい曲線を描いた器を掌で包み込むと、おもわず頬がゆるみます。
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